平成13年9月15日号掲載分

 サングラスを選ぶときは 紫外線を遮る灰色などを (谷村幸三)

 紫外線が眼に与える障害に、角膜炎、白内障などがあります。予防のため、サングラスを使用しますが、サングラスを選ぶ際に、気を付けたいことについて、最近、掲載された論文を紹介したいと思います。
 『ダブルフォールト─ オキュラー ハザーズ オブ ア テニス サングラス』では、現在、テニスや子どものために販売されている青色のサングラスには、見え方だけでなく、サングラスを装用しないよりも危険なものがあると指摘しています。
 青色のサングラスは、光スペクトルの明るい光(黄色光)を大半ブロックし、視界が暗くなります。太陽光の下で長時間いると、瞳孔(どうこう)が開くため、サングラスを装用しないよりも短波長の光(紫外線)に、より多くさらされる危険性があるとしています。
 眼科医として、推薦するのは、帽子(キャップ)とよいサングラスを着けることです。帽子をかぶると、まぶしさを軽減するだけでなく、トンネルの中から外を見るように、比較的コートが鮮やかに見えるとしています。
 また、サングラスの色は、くすんだ灰色や琥珀(こはく)色のものは、UV─AやUV─Bを99〜100%ブロックし、眼を防御するだけでなく、コートの色にもよりますが、ボールをはっきり見やすくすると書かれています。
 青色のサングラスを掛けたテニスプレーヤーは、ダブルフォールトを犯しています。見え方も良くなく、安全でもないのです。


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