平成15年9月15日号掲載分

◎ 痛みは生活を惨めなものに 相談はペインクリニックヘ (深見 栄)

 痛みに苦しむ人の中には、大きな異常が見つからない場合や手術や内科的治療を受けても痛みがよくならない場合があります。
 よく経験する痛みでは、頭痛や肩こり、五十肩、腰痛、首や手足の痛みなどがあります。これらの痛みには、薬物療法と神経ブロックの併用で良くなるものがあります。骨や軟骨の老化による痛み、手術後や事故後の痛み、顔面神経麻痺(まひ)や帯状癌疹(ほうしん)による激痛なども薬物療法と神経ブロックの対象となります。
 痛みの治療でよく使われる神経ブロックは、主に局所麻酔薬を使います。血流を改善したり、硬くなった筋肉を和らげたりするために行う注射です。局所麻酔薬は数時間程度で分解されてしまいますが、効果は数日から一週間以上継続し、何度か繰り返すうちに軽くなったり、ブロックをきっかけに痛みが消えてしまったりします。
 外来では一般的に局所注射、星状神経節ブロック、硬膜外ブロックがよく行われます。注射の針は非常に細いものを使うので、考えているほど痛くはなく、注射後は痛みが軽くなるので、痛みが強い人には気持ち良く感じられます。これに加えて薬物治療も行います。
 痛みは生活を惨めなものにしてしまいます。痛みに悩まされている時、痛みを中心に病気の診断治療を行うペインクリニックに相談しましょう。


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