平成17年5月15日掲載分

◎内臓脂肪型肥満に注意 放置すると動脈硬化に( 木村 道)


 食生活の欧米化や運動不足で肥満の人が増えています。同じ肥満でも、皮下ではなく内臓に脂肪がたまる内臓脂肪型の肥満は動脈硬化を進めることが分かってきました。内臓脂肪がたまっていないかどうかは臍(へそ)の高さの腹囲を測ることでチェックできます。男性で八十五センチ以上、女性で九十センチ以上であれば注意が必要です。
 内臓脂肪型の肥満の人は「血圧や血糖値がやや高め」「中性脂肪がやや高め」など生活習慣病がいくつか重なることで動脈硬化が進むことが分かっています。内臓脂肪は以前はエネルギーの備蓄として働くと考えられていましたが、最近、内臓脂肪から分泌される物質が動脈硬化を引き起こしていることが解明されました。
 また、塩分の取り過ぎは高血圧や糖尿病のような生活習慣病を悪化させます。生活習慣病は自覚症状がほとんど無いために気が付きにくいのが特徴です。そのため放置すると、知らない間に動脈硬化を進め、血管の流れに問題を起こします。例えば、脳の場合、血管が詰まると脳梗塞(こうそく)になり、血管が破れると脳出血になります。また、心臓の血管の流れが悪くなると狭心症となり、詰まると心筋梗塞になります。
 こうならないために、年に一度は健康診断(基本健康診査)を受けましょう。
医師に相談し自分の健康状態を把握してください。そして、自分に合った生活法を知ることが大切です。


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