平成18年3月15日号掲載分

◎ 増え続ける花粉症患者 花粉を浴びない工夫を ( 芦田  健太郎)

 花粉症というのは花粉に対するアレルギー反応で起こる疾患の総称です。
 ほとんどの花粉症患者に鼻炎症状が起こるのでアレルギー性鼻炎の一種ともいえます。日本での原因花粉のほとんどはスギ、ヒノキの花粉です。患者が増加している原因としては、戦後全国に多くのスギとヒノキが植林されたことや、生活の環境・習慣の変化によるアレルギー性疾患を起こす人の増加などが挙げられます。
 花粉症はアレルギー体質の人が花粉にさらされることによって発症します。また花粉症は一度発症すると毎年花粉の飛ぶ季節に、必ずと言っていいほど発症します。
 予防の第一はなんと言っても花粉にさらされないことです。花粉症の人もそうでない人も花粉が飛ぶ季節は花粉情報を参考に、できるだけ花粉を浴びない工夫が必要です。以前は少ないとされていた小児にも患者が増えてきていることが、最近の調査で分かってきています。小児に対しても花粉にさらされない対策が必要です。今のところ、林業の分野ではスギやヒノキの花粉を減らす対策は手詰まりの状況なので、当面はこれまでの治療を続けていく必要があります。
 現在の治療の主流は、内服薬と点鼻薬ですが、最近開発された薬剤は比較的副作用が少なく安全とされています。また、薬剤が効きにくい重症の患者は手術を受ける方法もあります。


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