インフルエンザについて

   (まだまだ気が許せない病気です。)


概要

 インフルエンザは、かぜの一種で、インフルエンザウイルスの感染によって発症します。ウイルス学的には、オルソミクソウイルス科に属するRNAウイルスで、その中でA、B、C型の三型に分けることができます。流行と関連する型は、主にAとBの二型が主になります。20世紀で大流行したインフルエンザでは、スペインかぜで約2000万人以上アジアかぜ香港かぜで各々150万人以上が死亡したと言われています。


予防

予防対策は(1)ワクチン接種 (2)一般的方法 があります。
 

 (1)ワクチン接種

 予防対策の基本となるもので、抵抗力の弱い高齢者や慢性の肺疾患患者(肺気腫、気管支拡張症など)小児などでは、接種を受けるべきと考えられています。
 

  (2)一般的方法

 マスクの使用、うがいをする、人混みをさける、過労や睡眠不足などの不摂生をさける、十分な栄養と休養をとる等の健康的な日常生活を送ることが基本となります。(厚生労働省からも同様なる提言がされています。)
 

治療

 (1)基本的なこと

 これは、第一に休養をとる=体を休めることに始まります。次には諸症状に対しての対策です。つまり咳、熱、咽頭痛、頭痛など、また胃腸障害(下痢、嘔吐など)です。これについてはお医者さんでの治療が必要になります。症状の程度には軽い重いがありますが、あまり治療開始を遅らせてはむしろ治療期間が長引いてしまうことにもなりますので、早めの治療が勧められます。

(2)新しい薬での治療

 現在、一般の医療現場で使われているまたは近々使われる薬品が抗ウイルス剤です。それには主に二種類があります。

A) 塩酸アマンタジン   

 これは、A型インフルエンザの治療(予防)薬として使用されています。1998年末よりわが国でも治療に限り使用を認められました。なお塩酸アマンタジンはインフルエンザに対し特効的なものではなく、あくまで感染者の症状軽減が主な効果で期待されています。

B)ノイラミニダーゼ阻害剤

 この薬は初めての吸入剤で、インフルエンザウイルスに特異的に作用し、ウイルスが細胞から細胞へと感染するのを阻害します。これは口腔から吸入し肺に到達するため、感染がおきている局所のインフルエンザウイルスに直接作用し、また副作用の可能性は最小限に抑えられます。A型・B型の両者に効果があり、わが国でも間もなく発売の予定の薬剤です。

ただし両者とも発病初期(1〜2日以内)での使用が効果があるとされています。

(文責: 浦、宮崎)


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